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仏像入門

Last update 2006-06-30 21:02

仏の種類

 どの立場からどのように解釈するかで変わったりもするようですが、いちおう、仏は四つのグループに分けることができます。「如来」「菩薩」「明王」「天」の四つです。

如来

 悟りを開いた者。最高位の仏。髪は螺髪(らほつ)で、いわゆる仏の三十二相を備える。修行時代の釈迦をモデルにしているため、質素な衣服の像が多い

■釈迦如来(しゃかにょらい)

 生まれた途端、「天上天下唯我独尊」と言ったとか言わなかったとかいう実在の人物だったが、仏教の開祖として神格化される。
→主な釈迦如来像:南蔵院涅槃仏(福岡県)

■阿弥陀如来(あみだにょらい)

 浄土宗や浄土真宗で重視される。西方の極楽浄土の教主。「南無阿弥陀仏」と唱えれば、阿弥陀如来が極楽浄土にお連れしてくださるってカンジ。

■薬師如来(やくしにょらい)

 病気平癒のご利益があるとされる。東方の瑠璃光世界の教主。如来の中で唯一(例外はあるにせよ)、手に物(薬壺など)を持っていることがある。
→主な薬師如来像:布袋大仏(愛知)

■毘盧舎那如来(びるしゃなにょらい)

 略して、盧舎那仏(るしゃなぶつ)とも呼ばれる。仏教世界の中心にいるとされる如来。
→主な毘盧舎那如来像:奈良大仏(奈良)、愛子大仏(宮城)

■大日如来(だいにちにょらい)

 毘盧舎那如来が密教で発展した如来。釈迦如来・明王・菩薩などは、全て大日如来の化身とされる。胎蔵界と金剛界の二つの大日如来がある。胎蔵界の大日如来は世界を包む慈悲を表し、法界定印を結ぶ。金剛界の大日如来は智慧と強さを表し、智拳印を結ぶ。

菩薩

 悟りを求めて修行している者。如来の慈悲を実践し、衆生を救う。裕福な暮らしをしていた頃の釈迦がモデルであるため、装飾品などを身に付けていることが多い。

■三十三観音(さんじゅうさんかんのん)

 元々は古代インドのリグヴェーダより。仏教で須弥山には三十三の天がいるとされる。それらのハナシが、江戸時代に「法華経」で三十三観音として成立。人々の祈りに応じて観世音菩薩が姿を変えて現れる応現神。

楊柳観音(ようりゅう)、竜頭観音(りゅうず)、持経観音(じきょう)、円光観音(えんこう)、遊戯観音(ゆうぎ)、白衣観音(はくえ)、蓮臥観音(れんが)、滝見観音(たきみ)、施薬観音(せやく)、魚藍観音(ぎょらん)、徳王観音(とくおう)、水月観音(すいてつ)、一葉観音(いちよう)、青頸観音(しょうきょう)、威徳観音(いとく)、延命観音(えんめい)、衆宝観音(しゅうほう)、岩戸観音(いわと)、能静観音(のうじょう)、阿耨観音(あのく)、阿摩提観音(あまだい)、葉衣観音(ようえ)、瑠璃観音(るり)、多羅尊観音(たらそん)、蛤蜊観音(こうり)、六時観音(ろくじ)、普悲観音(ふひ)、馬郎婦観音(めろうふ)、合掌観音(がっしょう)、一如観音(いちにょ)、不二観音(ふに)、持蓮観音(じれん)、灑水観音(しゃすい)

明王

 主に、密教によって仏教に導入された仏。ヒンズーの神々がモデルとなっている。ヒンズーの神々が日本に伝わる過程で、「三輪身」(さんりんじん)という考え方が出来上がる。仏教の真理を体現するものが「如来」(自性輪身)、現世で教科を行うのが「菩薩」(正法輪身)、仏教に逆らう者を屈服させるのが「明王」(教令輪身)であり、三つ合わせて「三輪身」と呼ぶワケである。
 明王は孔雀明王をを除き、ほぼ例外無く忿怒(ふんぬ)の相を取る。忿怒の相は、よーするに怒りの表情ではあるけれど、これは教化の怒り。たんに仏教の敵に対する攻撃的な怒りということではなく、人間の心の弱さに向けられたものであり、人間を正しい方向へ導くための表情なのである。

■不動明王

 サンスクリット語で「アチャラナータ」。微動だにしないという意味から「不動」と訳された。ヒンズー教の最高神「シバ(シヴァ)」が元であるともされる。明王の像の作例の多くはこの不動明王で、その他の明王の像は少ない。
 顔は「忿怒の相」でバリバリに怖いけれど、同時に、ある意味ヘンテコリンな顔をしていることもある。経典の中で不動明王の姿は、「左眼は半眼、右目は丸。下の歯で右上の唇を噛み、額にはシワ。体は肥満した童子」と表現されているため、その描写に忠実な像が作られているというワケである(^^;)。
 眷属を従えていることも多い。2体いれば、「矜羯羅童子(こんがらどうじ)」と「制咤迦童子(せいたかどうじ)」ってカンジ。

天部

 天界に住む仏。全てが元はヒンズー教の神だった。如来・菩薩・明王以外の、その他大勢(爆)をまとめて天部の像として分類している部分もあるようなので、姿は様々。
 明王と同じく「忿怒の相」をした像もあるが、明王と違い、仏教の敵に対しての攻撃的な怒りを表現している。

 


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